「車椅子使用者を自動車で送迎中の事故」について
「車椅子使用者を自動車で送迎中の事故」について
2025年7月29日に、消費者安全調査委員会(消費者事故調)より、高齢者や障がい者などの車椅子利用者が送迎車への乗車中に衝突事故などで死亡する事例が後を絶たないとして、事故原因などの調査を始めることが発表されました。発表内容は以下の通りとなります。
(1) 調査対象
車椅子を使用している消費者(高齢者や障がい者)を車椅子に乗せたまま自動車で送迎中に発生する事故を調査対象とする。
(2) 事故の内容
送迎時の急ブレーキ、他車との衝突時の衝撃等によって、自動車に乗車していた車椅子使用者が死亡する事故が発生している。車椅子が固定されていなかった、シートベルトが車椅子の手すりの上を通り体に密着していないなど適切に装着されていなかったことなどが報道されている。全国的な統計は確認できていないが、同種の事故は20年以上前から発生しており、2025年3月、6月及び7月にも発生していることを確認している。
(3) 今後の調査
事故実態のほか、自動車及び車椅子の設計・製造・販売及び役務提供の実態等について調べる。
日本福祉車輌協会は、消費者庁の発表の内容に賛同し、今後も福祉送迎運転者講習などの各種講習活動と車椅子簡易固定標準化コンソーシアムを通じたより安全な装置の普及、啓蒙活動を継続して行なうことにより、 “福祉車輌を取り巻く環境を整備し、社会福祉の増進に貢献する”という協会理念の実現を目指してまいります。