2016/07/23 創立10周年記念納涼会・講演会開催

まず初めに、新宮理事長よりご挨拶がありました。

協会10年の歴史について
平成16年、福祉車輌を取扱う会社として今までの方法で果たしていいのか?と疑問に思った会社5社が、毎月1回日本福祉車輌協会の設立に向け集合し、平成18年11月に設立しました。
当初インターネットの情報を元に福祉車輌専門店を調べたところ、全国で約70社でした、しかし現実には10社しか専門店としての業務はありませんでした。この10社で活動をスタートしました。
実は、福祉車輌の取扱士の育成事業はこの4年ほど、安全運転講習会については6年ほどの活動です。
会員数も徐々に増え、一昨年は100社未満、昨年は約150社、今年は約220社で本格的な活動ができているのはこの3年ほどとなります。
協会の目的理念は、福祉車輌を通じて社会福祉貢献を行うことです、その為には日本全国に福祉車輌の取扱う正確な知識を持って販売やメンテナンスのアドバイスができる専門店を47都道府県にネットワークを構築する目的で設立しました。
47都道府県のうち4~5県は空白です、この空白を早く埋めお問合せがあった時にネットワークを通じて専門店をご紹介したいと考えております。
協会の活動は、福祉車輌の正しい知識を統一する「福祉車輌取扱士資格(初級)」、福祉車輌取扱士資格取得者の知識を高める「福祉車輌取扱士スペシャリスト」(今年スタートさせました)、福祉車輌を利用される方の「安全運転講習会」、福祉車輌の取扱い方を学ぶ「スタートアップ研修」、会員の福祉車輌修理整備技術の向上を図る「技術講習会」、各地で安全運転講習会の講師を務めていただく「インストラクター」の育成となります。
今後とも皆様のご支援、ご協力を賜りたいと思います。
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表彰式
会員・賛助会員に永年の協力と貢献に対し以下6社が表彰されました。
・有限会社 中尾自動車
・有限会社 イーグル
・株式会社 スイング
・富士火災海上保険 株式会社
・あいおいニッセイ同和損害保険 株式会社
・株式会社 セルフィー
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富士火災海上保険 株式会社 明石様のご挨拶
10周年おめでとうございます。偏に10年とは言え様々な苦労があったとは思いますが、会員の皆様のひとかたならぬご協力と協会の皆様のさまざまなご尽力で今があると感じております。
弊社は安全運転講習会に協力させていただいております。昨年と比べると10倍の開催予定でビックリしております。
また、いつも驚かされる事はどの会場も大盛況です、これも偏に御協会が業界の諸問題に対し真剣に向き合っているからだと思います。
弊社も見習い講習会の最後に時間の割り当てがあるので、お客様目線で保険商品の事例やアドバイスをさせていただいております。
御協会の「福祉車輌の環境を整備することにより、社会福祉の増進に貢献する」の理念に共鳴いたし我々もこれからも協力させていただきたいと思います。
最後に御協会の益々のご発展とこれからの反映を祝しましてご挨拶とさせていただきます。
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講演会
講師のご紹介:一般社団法人センターポール所属 若山 英史様

1985年8月 静岡県生まれ、大学2年生の夏休み友人とプールで遊んでいたところ頭から落下、首の骨を骨折、一命は取りとめが頚椎の神経を切断されました。
元々サッカー選手でしたがリハビリ施設でラグビーやバスケットボールなどの車イススポーツを経験、映画マーダーボールを観たことがきっかけで真剣にウィルチェアーラグビー(車イスラグビー)を取り組むことになりました。
車イス同士が激しくぶつかり合う、スピード圧巻のスポーツですが、競技を始めわずか4年で卓越したスピード・パスの能力をみせ、ロンドンパラリンピックの日本代表として出場されました。また、今年開催のリオパラリンピックも日本代表として出場される予定です。
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講演内容:車椅子で世界に飛びたつ
ウィルチェアーラグビー日本代表
2016年 ウィルチェアーラグビー世界ランキング3位
2012年 ロンドンパラリンピック4位入賞

ウィルチェアーラグビーとはどの様なスポーツなのかご説明がありました。
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特殊改造した車イスを使用し得点を競い合うスポーツです。
車イスは大きく分けて2種類、前方を囲むタイプと突き出たタイプです。
障害の違いによりクラス分けされています。
室内競技でコートの大きさはバスケットボール競技と同じです。
得点はゴールが設置されていてボールと共にラインを超えると加算されます。
ルールは10秒に一度ドリブルかパスをする、40秒以内にゴールを目指す、相手選手に接触をしてはいけないなどです。
相手選手と激しくぶつかり合いボールを奪い合います。
スピード感がありとても激しいスポーツです。

アメリカ選手のドキュメンタリー映画:マーダーボールを観たとき、生き様がとてもかっこよくどんどんひきこまれました。また、ウィルチェアーラグビーがロンドンパラリンピックの正式種目だとしりました。この競技だったら世界を目指せると感じこの競技を目指すきっかけとなりました。
始めて4年日本の強化指定選手に選ばれ世界大会に行くことになりました。世界は広いと感じさせられました、身体の大きさ、スピードの速さなど圧倒されました。その違いにより益々トレーニングを重ねました。
海外のバリアフリー環境も知ることとなります。海外ではバリアフリー環境が整った場所が多いです。街中では車イスに乗った人に普通に「大丈夫」とか「問題ない」など気軽に声をかけます、それも心のバリアフリーなのではないでしょうか。
アスリートとしてもっと活躍したい、知ってもらいたいと思いました。
私たちが日常の話、競技の話を皆様の前でお話することにより、より多くの方に知っていただけるのではないかと思います。
色んなスポーツがある中、まだまだパラスポーツは皆様に浸透していないと感じています。
パラスポーツと言えば障害者の方が頑張っているというイメージがあります、頑張ってはいるのですが、私たちは純粋にアスリートとして生きています!
パラスポーツを観たら是非「かっこいいね」や「観たよ」など声をかけて頂けると私たちの力になります。
障害を負ってしまい正直「不便」です、身体の麻痺による感覚障害もあります。
こうなってしまったからと言うわけではないのですが「不便ですが不幸ではありません」。
いろんな方との出会い、競技をすることで世界を目指せました。私が健常者だったらオリンピック選手になれたかと言ったら疑問です。
パラリンピックでの選手村も世界を目指す事ができたからこそ体験でしました。

外にはたくさんの楽しい事があふれています、逆に誘惑もたくさんあります。私が利用するのは改造された福祉車輌です。
地方で福祉車輌の取り扱いやサポート、改造など対応してくれる専門店が多くなれば障害者ももっともっと外に出て行く機会が増えると思います。
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ロンドンオリンピックではオリンピック選手とパラリンピック洗車が同時にパレードへ出場しているシーンを見ました。
日本では今まで見た事がありませんので、まだまだバリアフリーは進んでいないと感じます。

国内試合予定  2016年7月30日31日 横浜ラポール
リオデジャネイロパラリンピック試合予定
2016年9月14日 スウェーデン
2016年9月15日 フランス
2016年9月16日 アメリカ
2016年9月17日 準決勝戦
2016年9月18日 メダルゲーム

私たちは障害を負ってしまい隠れて生活するのではなく、それでもスポーツやいろんな事にチャレンジしたくて自らをアピールしたいと思っています。
ですから障害者の一人としてではなくアスリートの一人として見てほしいです。
障害者ではあるけれどいろんな形で楽しんでいつ人達がいると言う事を知っていただきたいです。

出席賛助会員のご紹介

集合写真

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